ぬるま湯ブログ

いろいろ手を出します。

【農工大AS】編入して 1 年経ったので編入体験記を書く

農工大編入してから1年が経ったので編入体験記を書いていきたいと思います。2022年度(令和4年度)編入知能情報システム工学科数理情報工学コース(AS)で、学力検査入試です。

 

普通は合格した直後 ( 少なくとも翌年の編入試験まで ) に書くものかもしれませんが、実際に編入してから大学生活を送ってみて分かることも多いのであえて 1 年待ちました。決して、面倒くさくて書くのをサボっていたわけではないですよ?(汗)

 

1 年経ってしまったので編入試験のことはちょっと曖昧かもしれませんが、編入してからの生活も大学選びには大事なので参考にしていただけたら幸いです。 ( 今年編入の人は間に合わなくてごめんなさいでした )

 

最初に農工大への編入を一言で言ってしまいますが、コスパ最強です。 ( 他の学科はわかりませんが… ) 。非情報系学科の人にもおすすめできます。

 

参考までに自分の編入試験結果一覧も載せておきます。他の体験記もやる気が出たら書きます。

 

電通大 Ⅱ類先端ロボティクスプログラム 推薦 → 不合格

電通大 Ⅱ類先端ロボティクスプログラム 学力 → 合格

農工大 知能情報システム工学科 数理情報工学コース → 合格

豊橋技科大 情報・知能工学科 → 合格

 

それでは本編どうぞ。

 

 

動機

時系列で進めていくので、まずはじめに僕がなぜ農工大を選んだかについて話して行きたいと思います。興味のない方は飛ばしていただいて結構ですが、なかなか異質な経緯があります。

 

そもそも、農工大の受験を決めたのは6月です。もう一度言います、6月です。農工大編入試験 ( 学力 ) は7月でした。1年前の6月とかではなく1ヶ月前です。アハハ。

 

なぜこんな事になってしまったのかというと、電通大の推薦に落ちてしまったからです。電通大の推薦を選んだ理由は以下の記事を御覧ください。

 

villageheadman.hatenablog.com

 

しかし、6/11の合格発表で見事に落ちていることが分かり、慌てて他にうける大学を探し始めました。当時の僕は推薦で受かる気まんまんでいたので、農工大の過去問も一度も見たことはありませんでした。もちろん電通大の学力試験も受けるので、被らない日程で受けられる大学を探してたどり着いたのが農工大でした。

 

電通大はⅡ類先端ロボティクスプログラムを受けていましたが、農工大は機械科と情報科の区別がはっきりしていた(と感じた)ので、知能情報工学科を受けることを決めました。

 

まとめると、電通大の推薦落ちた→農工大電通と日程被らないしレベルも同じ→でも機械科は嫌だな→情報科行くしか無いやん ( 専門科目とか知らん ) !です。

 

編入試験勉強

まずはじめに言っておきます。iPad買ってください。基本は過去問を解くと思うのですが、スキャンして電子データで管理するのが圧倒的に効率的です。要項なども取り寄せずに気軽に色々書き込めるので便利です。(編入したあとも大学の授業資料はほぼ全てpdfで配布されるので早く買っておいて損はないです)

 

過去問を解くのが一番効率的です。おそらく高専の進路室のようなところに歴代の過去問がまとめてあると思います。noteに物理の解答があったのでそちらを購入して答えを確認しながら解いていました。答えがないものやわからない問題は、友達や先生に質問をしていました。

note.com

 

過去問以外でやったことを科目別でまとめます。

数学

電通大の推薦で受かる気満々だったとはいえ、口頭試問があったので数学と物理は勉強していました。使った教材は下記です。

僕はド定番の編入数学徹底研究を初めて解いたとき、全く解けなくて絶望しました。そんな僕でも合格できたので諦めずに基礎から少しずつがんばってください。マセマはマジでわかりやすく、問題の解き方だけでなく根本的な理解ができるのでおすすめです。メルカリでまとめて安く買えると思います。

あとは電通大の過去問をひたすらやっていました。電通大の推薦試験の時点で10年分くらいはやってありました。

 

電通大の推薦に落ちたあとは、農工大の過去問を入手して解きつつ、編入数学過去問特訓を解いていたような気がします。農工大の数学を解いたとき、電通大の過去問に比べると易しく感じたので数学よりは他の科目を優先していた気がします。

 

数学は過去問から傾向をつかんできちんと対策をすれば満点狙えると思います。

 

物理

同じく物理も口頭試問があったので勉強はしていました。使った教材は下記です。

 

黄色い本は結構レベルが高いですが、実際の試験では似たような問題が出るのでこれをやり込めばかなり解けると思います。ですが、最初からこれをやると絶対挫折するのでマセマなどの基礎からやると良いと思います。

 

英語

英語はどこかで使うかもしれないスコア提出用にTOEICを3月に受けましたが、その後は口頭試問に英語がなかったのでほぼ勉強しなかったと思います。3月時点のスコアは625点でした。(びみょい…)

 

推薦に落ちたあとから英語を慌てて勉強しました。過去問は著作権の都合で公開されていなかったので体験記からどのような問題が出るか見てそれの対策をしていました。使った教材は下記です。

1年半前の記憶なのでうる覚えですが、長文が2,3個くらいと英作文だったと思います。やっておきたい英語長文500は形式がかなり似ていたのでおすすめです。

専門科目

こちらも推薦にはなかった科目だったので、落ちたあとに慌てて勉強を始めました。学科の編成が少し変わっていたため、過去問も1年分くらいしかなかった気がします。基本情報技術者試験の該当の単元を勉強すれば良いと思います。僕のような情報科ではない人は物理と範囲がかぶる電磁気がおすすめです。

面接対策

電通大の推薦を受けたので面接対策はいろいろやりましたが、農工大の学力試験には正直面接対策はいらないような気もします。とりあえず、高専の先生に面接練習をしてもらって、面接慣れだけしてください。僕は正直、自分を知っている人と面接練習をするのがとっても嫌で面接練習をしたくありませんでした。しかし、まわりがみんなやっていたので渋々自分もやってみると、全然うまく喋れなくてびっくりしました。恥ずかしがらずに自分の考えを言語化して喋る練習をしたほうが良いですね。

 

他には、体験記などを見ながら予想される質問とその回答を書き出していました。Notionで質問のタイプや重要度ごとにまとめて直前に見直したりしてました。

 

 

編入試験当日

農工大の付近にはあまりホテルが無いため、武蔵境駅(隣の駅)ののホテルメッツに泊まりました。 ( めっちゃきれいだった )

 

当日は電車で東小金井駅まで行って、そこから歩いて農工大まで行きました。駅チカですが、時間があれば前日に下見に行くと安心して眠れると思います。大学内にも入れるはず。

 

1日目:数学 物理 英語

数学は過去問通りか少し簡単で全部解けました(合ってたかはわからない)

物理は爆死しました。配点が半分だったのでまじで救われました。

英語は気合で乗り切りました。問題は忘れたので他の人の体験記を参考にしてください。

 

2日目:専門 面接

専門科目も過去問と似たような感じでした。

面接は、1日目に志望動機や希望の研究室などをgoogleフォームに入力し、最低限の質問で超時短されていました。僕が聞かれたのはこれまでに書いたコードの中で一番大規模なものを答えろというものでした。僕は高専4年のときにホームページを頑張って作った(一応案件)のでそのことを話しました。あとは、第二希望の電子情報工学コースに入学することになってもよいか?と確認されました。(良いと答えました)

 

入学してから(単位認定など)

単位認定

入学式の直前までほぼ連絡がなく、本当に合格しているか心配になるほどでした。

驚くことに単位認定を勝手にやってくれます。おそらく殆どの学校は自分で科目を照らし合わせたりシラバスを調べたりして苦労してると思いますが、農工大の先生か事務の方がやってくれます。びっくりしました。出来上がった単位認定表が渡されて最終チェックをするだけです。受けたい授業や行きたい研究室の先生の授業が認定される場合もあると思うので、別の単位に変えてほしい場合は遠慮なく言ってみることをおすすめします。

 

履修・関係時間割

参考までに僕の時間割を載せておきます。

    前期

前期時間割

    後期

後期時間割

+集中講義のデータ分析の数理 ( 土曜3,4回の授業 )

これで124単位/130単位でした。4年で履修する卒論が8単位、論文購読が1単位なので、3単位余裕があります( 僕は4年で履修する授業は0です )。

 

研究室

研究室は、編入生特別枠のようなものはなく内部生と同等の扱いで決まります( M科は特別枠があったらしい )。先生によって成績 (GPA) や面談などで選ばれます。AS、AEコースと別れてはいますが、研究室はコースに関係なく選ぶことができます。一方で、コースによって授業科目はだいぶ違いますが、他コースの授業も受けることができるのでコースが変わるからと言って諦める必要はないと思います。

 

大学院筆記試験免除

農工大の大学院 ( 工学府 ) は、成績 (GPA) 優秀だと筆記試験が免除されます。編入生は内部生とは別枠で選考されます。僕の代の場合、A科の編入生は30名ほどいましたが、そのうち上位6,7名が筆記試験免除となると思います。他の編入生に話を聞いた感じだとGPA3.0程度がボーダーだと思います。

 

サークル

3年からでも全然入れるサークルは全然あります。僕も3年に1つ、4年になって1つ( これはイミフ ) 入りました。絶対サークルは入ったほうが楽しいと思います。ぜひ1年生に混ざって新歓やサークルオリエンテーションに行ってみてください。

 

図書館

ちょっと残念です。規模は大きいけど高専時代のが読みたい本があった印象。

 

まとめ

農工大は、高専情報科ではなかったとしてもある程度は融通がきくし、入試も旧帝大のような難問はなく、編入の敷居はかなり低いと思います。その一方で、レベルの高い研究室や実績を残している人もいます。ぜひ農工大を一つの候補として考えてみてください。

長くなってしまいましたが以上で体験記を終わります。